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【2021年版】世界のヘッジファンドランキングトップ20

f:id:tenshoku66:20230510214300j:image2021年最新版世界のヘッジファンドランキングトップ20をご案内します。

ヘッジファンドランキングトップ20f:id:tenshoku66:20230510214317j:image

ペンション&インベストメンツの2021年6月末時点データより作成しています。
それではヘッジファンドランキングの上位5社を確認していきましょう。ただし運用残高ランキングで上位のヘッジファンドは新規の募集は停止していることが多いため、新規で投資することはできません。

1位 Bridgewater Associatesf:id:tenshoku66:20230510214323j:image

1975年にレイ・ダリオ氏によって設立されたブリッジウォーター・アソシエイツは、コネチカット州ウェストポートを拠点とする独立した運用会社です。

同社は、米国およびその他の国の顧客のために、年金基金基金、財団、外国政府および中央銀行のためのポートフォリオを管理しています。同社は、あらゆる形態の債券、コモディティ、株式、債券、通貨、デリバティブなど、パフォーマンスを生み出し、リスクを管理するために、幅広い商品や市場を利用しています。

最近不調が伝えられているブリッジウォーターですが、引き続きランキング一位を維持しています。ブリッジウォーターは市場リスクを中和し、αに特化したピュアアルファ戦略と、市場リスクに特化したオールウェザー戦略の二つを要した、システマチックグローバルマクロ戦略です。比較的流動性の高い投資対象を好むことから運用規模が大きくなっても運用成績を維持しています。運用成績は特別に高いリターンよりは12%ほどの平均リターンを目指しています。

2位 Man Groupf:id:tenshoku66:20230510214330j:image

マン社は日本の投資信託ダブル・ブレインなどにも採用される、欧州ヘッジファンドの最大手です。イギリスで設立されたファンドであり、創業は1783年と、238年もの歴史があります。 1987年に運用を開始したManAHLは、モメンタム戦略(トレンドフォロー等)と非モメンタム戦略(平均回帰戦略等)の両方を備えた、クオンツ定量分析)運用の先駆けといわれています。

アメリカなどを中心として様々な金融グループを買収するなど積極展開をしており、全世界の従業員は1000人を超えている大所帯です。
近年のマングループの話題としては、中国国内での個人資産の運用に関する事業許可を受けていることで、アジアにおける事業展開も注目されています。
近年はヘッジファンドのNumeric社やGLG社、FRM社などを買収し、複数の戦略を組み込んだマルチストラテジー戦略のファンドを拡大しています。

先物や株式、債券を中心とした運用を得意としており、流動性が高いため、投資信託との相性が高いため、リキッドオルタナティブファンドとして存在感を高めています。

3位 Renaissance Technologiesf:id:tenshoku66:20230510214344j:image

ジム・シモンズ氏により1982年から運用を開始したルネッサンステクノロジーズは、元MITとハーバード大学教授であった創業者の下、クオンツヘッジファンドとして高い実績を誇っています。同社はコンピューターモデルを使った運用の先駆けのヘッジファンドです。

投資家向けにはロングバイアスのヘッジファンドのみを提供していますが、同社の代名詞とも言えるのがメダリオンファンドで、投資の世界で活躍している金融のプロたちの資産を預かって、運用を行っていることで知られます。

個人投資家の間でもシステムトレードと呼ばれるようなコンピューター解析による売買が積極的に行われていますが、ルネッサンステクノロジーズはその頂点だと言えるでしょう。詳しくはダイヤモンド社により発売されている「最も賢い億万長者」に記載されています。

4位 Millennium Mgmt.f:id:tenshoku66:20230510214352j:image

ジー・イングランダー氏率いるマルチストラテジーヘッジファンドを提供する投資運用会社です。これは、570億ドルを超える資産を運用している世界最大の代替資産管理会社の1つです。アジア展開という点では、積極的です。本社はニューヨークで、日本には東京支社、その他のアジア地域ではシンガポールと香港にも支社があります。

ミレニアムマネジメントの運用戦略の特徴としては、小さなチームを数多く組織して分散して運用を行っている点があります。現在公表されている限りでも200チームが存在し、それぞれの戦略でファンド運用を行っています。

5位 TCI Fund Mgmt.f:id:tenshoku66:20230510214400j:image

(The Children's Investment Fund TCI)はイギリスのヘッジファンド。TCIはサー・ クリストファー・ホーン (en:Chris Hohn) が2003年に創立した。名前の由来は、利益の一部をChris Hohnの妻が主催するザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド財団 (The Children's Investment Fund Foundation; CIFF イギリスの団体)に寄付していることによる。登記上の所在地はタックス・ヘイヴンとして有名なケイマン諸島にある。

発言する株主 (Investor activism)として各種の企業に様々な要求を提案することで知られている。特に公共事業者に対する投資が有名。アメリカでは鉄道事業者CSXの株式を大量取得し活動。日本では電源開発 (でんぱつ/J-POWER)の株式を大量に取得し活動するものの、2回にわたる定時株主総会において他の株主からの支持を得られなかった。この後、電源開発が承継会社となる子会社の会社分割に反対し、買取請求権を行使することで持株のすべてを電源開発に買い取らせ、事実上、撤退した。

国内ヘッジファンドランキングには要注意

近年運用実態が不明な、国内ヘッジファンドのランキングがネット上に多数掲載されています。ほとんどのヘッジファンドと記載されている運用会社は国や監査法人といった第三者により実績のチェックが行われていないため、公表している運用実績自体が虚偽の可能性があります。

国内ヘッジファンドランキング上位の会社は一般的な機関投資家が投資を行う水準の企業統治がなされていないことが多く、各国の金融庁に届け出を行っているヘッジファンドに比べてはるかに透明性が低いことが多いようです。各国の金融庁ヘの登録、信託銀行や事務管理会社、監査法人の整備などの最低限のファンドの内部統制システムが整備されているところ以外への投資は、一般投資家にはお勧めできません。