アセマネ業界研究📊

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世界最大の運用会社!ブラックロック 3つの強み

概要f:id:tenshoku66:20230509011632j:image

ブラックロックは1988年に設立され、昨年30周年を迎えました。現CEOのラリー・フィンクや社長のロバート・カピートが中心となって、モーゲージ債券に特化とした運用会社としてスタートしました。その後は、株式の運用に強いメリルリンチ・インベストメント・アドバイザーズを2005年に買収し、2008年には当時ETFの最大のプロバイダーであったバークレーズ・グローバル・インベスターズの買収などを経て、運用資産では世界最大の運用会社に成長しました。6月末時点で、グループとしてお客様からお預かりしている運用資産は約700兆円あり、世界100カ国以上の投資家の方々に幅広いプロダクトやソリューションを提供しています。f:id:tenshoku66:20230509011638j:image

Pensions & Investments誌による「世界の運用機関資産残高ランキング

ブラックロックの強み

3つのポイントでご説明します。 

①多種多様な投資対象資産を運用

伝統的な株式や債券をはじめ、複合資産からなるマルチアセット戦略(絶対水準の目標を設定し、多様な投資対象へ機動的な資産配分で投資を行う戦略)、さらにはヘッジファンド、プライベート資産や不動産などのオルタナティブ投資も含み、幅広いラインナップとソリューションを提供できることが強みといえます。f:id:tenshoku66:20230509011701j:image

ETFのブランド力

iシェアーズというブランドでETFなどのインデックス商品を提供しています。iシェアーズETFの世界シェアは約35%で、なかでも債券ETFに関しては50%以上と、圧倒的なシェアを持っています。f:id:tenshoku66:20230509011715j:image

③ 圧倒的な技術力

他の運用会社と大きく異なるのは、ブラックロックがテクノロジーの会社でもあるということです。我々の一番の強みはリスク管理にあると考えています。Aladdinという独自のリスク管理プラットフォームを開発しており、政府系機関から、大手金融機関、運用会社にいたるまで幅広い機関投資家にご提供しております。また、運用面でも、ETFにはテクノロジーが活用されており、ビッグデータの分析・活用、あるいはAIの技術が実際の運用にも活かされています。テクノロジーに着目すると、ブラックロックのライバルは、アマゾンやアリババ、グーグルなどテクノロジーの会社かもしれません。

日本でのビジネス

ブラックロック機関投資家の間では知られていますが、個人の方はご存知ない方も多いと思います。一般の投資家向けに、販売会社である金融機関を通じて自社のブランドで提供している商品の数がそれほど多くないことや、他の運用会社に運用のエンジン部分のみを提供しており、表舞台にあまり出ていないことが影響しているのだと思います。ブラックロックの日本法人であるブラックロック・ジャパンには約360名おり、運用商品からAladdin、運用戦略のコンサルティングなどのソリューションに至るまで、幅広くサービスを展開しております。

提供商品

前述のとおりですが、自社ブランドで提供している商品と日本の運用会社様と連携して提供している商品があります。個人の皆さまに商品を提供するには、マーケティングやサポート力が非常に重要であると思います。その点で強みがある経験豊富な日本の運用会社様が、投資家の皆さまのために我々の運用プロダクト、ストラテジーを必要と考えているのであれば喜んで提供させていただいております。
 
 他の運用会社の商品に組み込まれているケースとしては、アセットマネジメントOne様や三井住友DSアセット様を通して、マルチアセット戦略を用いたファンドを提供させていただいているのが代表的な例です。

自社ブランドとしては、当社の特徴であり強みでもあるビッグデータ解析・活用といったテクノロジーを使った「ブラックロック・米国小型株式ビッグデータ戦略ファンド(為替ヘッジなし)」、「ブラックロック・米国小型株式ビッグデータ戦略ファンド(為替ヘッジあり)」などがあります。